【都市/田舎のいいとこ取り発想】『フルサトをつくる』(ちくま文庫)

フルサトを作る/移住/地方創生/田舎暮らし

複数拠点という考え

都市or移住先という構図ではなく

将来的に移住を検討している自分にとって、二拠点、複数拠点という考え方が新鮮だった。都市or移住先という構図ではなくその両方のバランスを取ってゆく考え方。都市/地方のそれぞれに独自の価値があり、そのいいところをうまく組み合わせてゆくことの大切さが説かれている点が良かったです。

いいとこ取りをする発想

たとえば、田舎には何もないということがメリットだといっても、それだけでは飽きるという点です。そんなときに、都会的な感覚を活かしたカフェやプチ図書館、田舎ならではの[個]スペースの創出(田舎は人間関係が濃く、個のスペースが少ない点をついた策)など、相乗効果が狙えるものと理解しました。

此の点は、今のほぼ全ての生活を捨てて、身一つで環境に飛び込まねば、そしたらそこに染まらねば、と考えていた自分には大いに励みになります。自分のやってきたことを、その先も引き続き活かそうと思っていいんだという姿勢だと感じたからです。

動物的感覚を取り戻す

都市生活で動物的感覚が減退

田舎での暮らしのなかで、生活のための作業の中に動物的感覚が戻ってくるという点。人間は動物なので動物的感覚がなくなったら本当にマズいのではないかと思えるけれど、そういう意識は我々には殆どないように思います。

都市生活で動物的感覚が減退しているという論旨。PCでに作業って、人間の生体にとっては至極最近の作業スタイルであるという部分が響きましたね。ヒトの細胞レベルでは全く馴染まないものなのかもしれません。そりゃ体調も気持ちも悪くなるでしょう。

自然ではないのでしたら。そのうち足も口もなくなるのかも、指は片手に10本くらい生えるように進化するのかもしれません。。。

自然に対して心をひらく

此の点で、火を見たり、野菜を切ったり、雪かきをしたりすることに新鮮味を感じるのがなぜかということが分かりました。

それは自分が含まれている自然に、心を開いて、向き合うなかで生を感じているからだと思います。

人との関わり、交換

拠点を持つための要点として、人との何らかの交換があるとよいとの話もよかったです。確かにその場所に行ってはいるのだけれど、その土地の人との関わりは、イマイチ、不足している気がしています。此の点がポイントなのかもしれないと。人との関わりからその場所に入ってゆく。場所とのつながりは人とのつながりだと考えてみました。

生きていることが交換価値

そしてそれに重要なのが交換。必ずしも物々交換だけでなく、人手が少ない場所が多い場所ならば、生きているだけで交換価値が発生する(人手ということだけで価値がある)こともあるという点は興味深いですね、、、気持ち的なハードルが下がりました。

 
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