ビジネス本に[礼節]という観点。基礎的なスキルというのではなく、組織に影響するという視点での。日本(東洋)でなく諸外国からこうした観点が説かれる点に興味が湧き店頭買いしました。
尊重するとは
本当に簡単に一言で言うと[聞くスキル]なのではないかと思いました。
[聞く姿勢で大切な4軸]
- 受け止める
- 余計な合いの手を入れない(遮らない)
- 要約する
- 質問をする (引用:本書より)
それが自分が思うほどできていないケースが多いようです。本書ではそのフィードバック方法についても多様な記載がされています。礼節レベルを具体的な事例でフィードすることなどは部下から上司への評価軸としてはついイメージに寄りがちな360度評価を実施している組織では、その捻りに使えるかもしれません。
聞く態度について
また、人の話を、ものすごく本気で聞く態度とも書かれていました。そうした話の聞き方を普段してみようと思うと、かなり難しく感じますね。相手の話すことを、遮らず聞き終えるのも、ひと苦労なときがあります。
この点は相当難しい。相手の話し方、態度、話の内容に受け入れざる部分がもし、あっても、そうした姿勢が取れるだろうかと。、、まぁそれだけ、取り組むだけでも価値があるのかもしれない。
結論から話すことも大切だけれども、結論のない話もあるでしょうし。人は何かの結論を持ってばかり話すということもないでしょう。話すこと自体が目的な場合も生きていればある。
[メール]を[チャット]と読み替えたら
怒りにまかせてメールを送ることのコスト
[メール]の送り方、特に怒りメールの危険性を段階的に記載してあり興味深かった。誰しもこうした経験があるように思いましたから。
社内で怒りチャットをしていないか
そして本文の[メール]を[チャット]と読み替えたら、そのまま普段車内で利用しているチャットの姿勢にも当てはまるようでした。
同じフロアや、下手をしたら隣か席の一個あけた程度で、チャットでの応酬がしばしば見られます。正しさの点や、内容はきっともっともなのでしょうけれども、そこから生まれるネガティブかつ非生産的な影響を考えてしまいました。。
正しさより[伝え方]で、人はつながる
やっぱり人って基本的に話をして伝えてゆく動物なのではないかな。たくさん言われていることだけれども。人は論理的な正しさを常にクエリする情報処理マシンではないのですからね。。
本書の主旨は、社内にこそ礼節が必要という点でもあります。社内、チームの中でこその礼節、無礼を見直す点で、普段のチャットの見直しも効果がありそうでした。
無礼は広がる
何か酷いこと、ネガティヴなこと、無礼なことをされると、概ね8割の人が、それを社内の誰かに伝えるそうです。そうすると、そのネガティヴは当事者だけでなく周囲の人たちへも影響してしまう。これは振る舞いを省みる点で頭に入れておく必要のある要素でした。正しくても、伝え方で礼節を欠いてはいけないということを考えました。
会社組織にいると、どうしても立場的な上下関係や年齢や何かで態度というものは微妙に異なることが多いわけですが、その中でも基本的な礼節を欠いてはならないという原点に気づかされてとても参考になるものでした。
そしてそれは組織だけでなく、家庭やプライベートな人間関係でも同じことだという風に思います。
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