久しぶりに明治期の作家の本を読んだ気がします。漱石先生は好きで読んでいましたが、なんとなく重いヴェールに覆われた時代のような億劫な気持ちを感じたように思います、クラシックな小説を読むのは。
今回は全く事前知識なく、岩波で何かこざっぱりした古典を読んでみたいと思い手に取りました。本屋さんでなんとなく手に取った本です。(本を買う時どれだけ事前情報があるのだろう、結局読まなくては何にも内容は把握できないのだから)
『小さき者へ』は結婚、子供をもつことについて考えさせられる手記でした。自分も結婚をして、こうした心情を想像することも増えた中で、とても参考になったと思います。
ささやかな一日、ひと時が実はどれほど恵まれているかということを考えさせられました。子を、家族を持つということがどういうことかもすぐそこにあるような手触りで考えることができたと思います。