互いに助けあい、心の安定の中で生きるための習慣。テクニックではなく人格を磨き、理解、共感し、一方で自分も勇気を持って意見を表現する。信頼、時間術、マネジメント、win-win。世の中のビジネス本のかなりの要素がこの本に集約されているといってよいのでは…今までに読んだ書物で最高の一つでした。
反応を選択できる自由
原因は周りではなく「自分」にある。外からの刺激に対する反応を、自分が選ぶ自由を持っているという指摘に目から鱗でした。それこそが責任つまり[responsibility] =response(反応)をability(できる=制御できると意訳)します。ムッとすることや、つい何かのせいにしたくなる時(ゲリラ豪雨、事故渋滞、電車遅延..)反応を選択できる自由を思い返したいですね。
主体性、誠意
仕事上の付合いといいますけれども、仕事こそうわべでなく真に信頼しあえるかという人間関係の果実なのでした。割にここ一年くらい、好意的なお客様が増えたなぁと思うのですが、よく考えると一つ共通点がありますね。それは担当者に「入れ込んでいる」ということです。例えるなら恋に落ちたときなど..。そんな時、誰かの指示や正解が必要でしょうか?何かを誰かに聞かなくても、相手のために、主体的に考えて進めてゆきますよね。これからも一つひとつを「ONLY」な関係にしてゆきたいと思います。
信頼口座
信頼とはどのように作られ、蓄積され、雲散霧消してゆくのかが記載されておりました。この章は最も自分に響いた内容だったな。。。製品機能や価格を比較しても、最後は人が信頼に値するかどうかで仕事が動くのではないかと強く感じます。ただ、見知らぬ同士なのにどうやって信頼が蓄積されるのでしょう??ここにヒントがあると思います。それは相手の希望をしっかり聴く、最善の策を最速で提供することかなぁ..
win-win以外はlose-lose
win-winを、他の概念(win-lose,lose-win,lose-lose)とも比較し理解できます。中でもwin-loseを知らずに志向していた自分を反省いたしました。「仕組み上、そうなっています」とか「前任者からのやりとりなのですよ(なので自分は悪くないのです)」とか。。。正しさが自分にあると思うほど、相手を理解させ打ち負かしたくなりますよね。でもそれは自分の主張を打ち付けているだけ。負かしたところで継続的な友好関係は築けず、lose-loseとなるのであります。相手に共感しこちらも主張し互いのwinを真剣に探る..難しいけれど、いつか、できるようになるのでしょうか。
この他、自分の輪の中あることを行う、仕事の任せ方、自己投資など全編にわたって内容が超・盛り沢山、滋養が満載でした。この本は何度も読み返す価値ある超・最高傑作。正直、あまりお勧めしたくないくらいの生きるための至宝。。