Logicのサックスの打ち込み方法についてです。
サックス、管楽器というと旧来のMIDIでは音色の変化がもっともさせづらい、そんな音色かもしれません。
でも今はテクノロジが進んで凄いです。音源もサンプリングしたものになって
強弱だけでなく弾き方、吹き方といった表現方法までリアルに扱うことができるようになりました。
そんななかで今回のサックスですがLogicProの音源を使います。
Studio Horn > alt sax です。基本、選ばないですよね僕はほとんど選んだことがありません管楽器。
いかにもMIDIって感じの音しかなかった印象でしたから。
しかしここ数作でLogic音源のアルトサックスを使っていますがそのポテンシャルは凄いです。
ポイントはベロシティ・アーティキュレーション
ベロシティは音の強弱、アーティキュレーションは音の出し方という感じ。
この二軸を使ってかなりバリエーション豊かな音像が作れます。
ブロウ目なケース
元気に吹きまくる場合はざっくり下記の感じで打ち込んでゆくと良いと思います。
アーティキュレーションは一音ずつ変えると変化が出ますが、やたらと変えまくるとおかしくなるので
[Expression short]>[Sustain]>[Expression medium]>[Fall short]といった流れがたとえば良いかもです。
吹き出しにExpression系、中間はSustain系、、という。
まぁケースバイケース、どう聞こえるか試しながらですが。
・ベロシティ:70-120
・アーティキュレーション:Sustain,Staccato,Expression short,medium,Passionate,Fall short,midium
ソフト目なケース
・ベロシティ:1-30
・アーティキュレーション:Sustain,Expression medium, long,Passionate *ほとんどSustainでOK
これが面白いのですが、ベロシティ、[1]でも音がします。
かなりソフトな吹き口、しなやかなバラードなどにはうってつけの温かいサウンドが手に入ります。
logicのデータ、赤や緑が多くなってませんか。この手法で打ち込むと、データが今までになく青が多くなります。↓
こんなので音、鳴ってるのか!?(要はベロシティ1-10とかなので)と思うかと思いますが、鳴ります。
実際の音源はこちら、聴いてみてください。こんな暖かな音が出るのですね..
中間のアドリブではPassionateとExpressive shortのアーティキュレーションを入れています(1:45-2:00あたり)
揺れ・ずらし
ベロシティ、アーティキュレーションをクリアしたらほぼ大丈夫なのですが
最後に決定的なポイントをお伝えします。それはずらしと揺れです。
どのパートでもそれは言えますがリードはその影響が大きいですね。演歌のヴォーカルみたいなものかも。
・ずらし:最初はオンタイムで打ち込んでおき、ランダムやヒューマナイズ的な制御で後ろにずらします。
結構思いっきりずらしてOKです。実際のサックス演奏も結構遅れて入ってくることが多いですのでよければ適当なJazzアルバムなど聴いてみてください。
・揺れ:ざっくりいうと、8分音符、16分音符をシャッフル気味に最初2/3,二つ目1/3の感覚で打ち込む、またはクォンタイズする。
はっきりクォンタイズすると格好悪いので、この辺は塩梅というか感覚というかです。
はやめのテンポでもこれを意識することで自然なブロウ感が出ます。
実際のデータはこんな感じ。単純な16分でなく。
実際の音源はこんな風に聞こえます。(1:35-1:40あたり/ サックスソロ)
以上、少しでもお役立ていただけば幸いです。