Kaede先生の久しぶりの単独公演に行ってきました。
圏央道の入間ICから途中小出・須原の温泉により
栃尾から長岡を通って、真っ青で穏やかな日本海沿いを抜けて
マリンピアから東区に入るという片道350キロほどの異様なルートで新潟入り。
東区プラザという場所は区役所のようです。
元々ヨーカドーの建物を引き継いだということで見た目目はなんとなくそんな気もしました。お盆休みの静かな午後、Negiccoのライブのようなタオルぐるぐる巻きしているファンなどもなく落ち着いた時間でした。
Kaede先生の曲たち
(Negiと比べてはいけないか?)音楽的に捻りやプレイのうまさ、音へのこだわりも感じられて個人的には、より、音楽として楽しんでいます。Negiも曲はいいですよね、どちらかというと概念としてのNegicco、エンタテインメントとしてのNegiccoを楽しんでいます。
シンプルなバンド構成
今回のステージ、楽隊もシンプルにピアノ、ギター、ベース、ドラムスという構成。いいものはどれだけ引けるかというのが大事だと思っていて今回の構成はまさにそうした印象。原盤では特に佐藤先生のナンバなどはシンセメインなものも結構多いのに、思い切った潔さを感じました。
セットリスト
初期というか初めの頃からも選曲あって満遍なくよかったな。得意に佐藤先生との作品『Youth』と『秋の惑星』からのナンバはもっと聴きたいですね。。
・クラウドナイン:アルバムで初めて聴いた時からメインの独特なリードギター、クセのあるメロディが最初は苦手でしたがライブで聴くとその存在感が堂々としていてよかった。
・夏の十字路:80’sなサウンドが心地いい佐藤先生との作品ですがシンプルなバンドサウンドで新鮮でした。ギターのシンリジム先生が飛び道具系の音像も得意とされていてシンセパートの雰囲気もなんとなく奏でられていたように思います。テクニシャンだなあと思いました。
・ジュピター:『秋の惑星』はクラブジャズ的なノリで演奏は難しいものが多いと思いますがこうしてライブで聴くと原盤とは違った力強い印象というかが新しい魅力に感じました。
全体的にすごくよかったと思ったのが
シンリズム先生のギターですね。カッティング、ソロっぽいフレージング、エフェクト、コードワーク、、バランスよく確実なプレイ。バンドサウンドは結構散らかってしまう時あるのだど安心て心地よく聴いていられたなぁ。佐藤先生のピアノも小気味いい、引きのあるいいプレイだなぁと思いました。ただ音量が少し小さくて勿体なかったかもしれないです。一点の残念目なのはドラムの佐久間先生がパワフルでかっこよかったのですが、曲中のスネア、歌のバックでのスネアが、もう少し、タイトだとさらによかったかもと思います。フィルが結構目立つ感じで「ドン、ダン!ダガダガダンダン!」とくるのだけど、そのあと歌に入ってからのスネアが「パサッ、パサッ..」とした薄い印象で、ちょっとスカるなぁ、、という個人的な感想でした。
Kaede先生の歌唱は言うことなしというか
安定しています。単純に音を外さないです。これができるとできないとでは雲泥の差になるので、本当にいいなぁと思います。Kaede先生は昔からNegiではアルトパートが多くて、結構難しいラインどりしているから、そうした音を取る感覚が積み重なって、トレーニングになっていたのかもと勝手に想像しています。そういえばNegiのハーモニーは上の旋律をとってもよいんじゃないかなと思う時あります。ほとんどメインメロディの下を取ってて、間違いではないんだろうけども、上をとった方が曲の明るさとかのびやかさがもっと出るのにと。ルートに入る時はハモリパートが5度を取らないといけないラインが多いですよね..余談ですが。
とはいえあまり冗長なトークもなく
曲中心(私はあまり無理してトーク要らないと思ってます)音楽中心なステージが自分はとても心地よかったです。客席も段々になっていてとても見やすかったなぁ。あと照明がすごくよかった。これも「引き」の美学というか。街灯をイメージしたバックにスタンドで配置された電球を照明で制御するというとてもスマートな美的感覚を感じました。大人で引きを知っている音楽とステージ、そんな印象。なんとなく賑やかでザワザワしてイエーいって言って終わるライブもありますが、Kaede先生の軸というかがしっかり表現されている時間だったです。今度は『秋の惑星』のサウンドで70’sJazz/クロスオーバーなサウンドを聴いてみたいです。
そんな音楽的なレベルの高さを感じさせるいい時間でした。