『1分で話せ』(伊藤 羊一)を読みました。
1分って言っても、話すと結構長いですよ。30秒くらいから「なんだか長いなぁ」と感じます。会話術系だとしたら長すぎるのでは??という疑念から手に取りました。が、この本は会話ではなく主張を数点の根拠をセットで1分にまとめるための訓練術であり、日頃の業務に直接関わる内容であったため非常に得るところが大きかったです。
主張と根拠三つに”例えば”のピラミッド
言われてみるとシンプルな構成でスッキリとした話ができるヒント。日頃のプレゼンの場では、つい見せたい機能が多く色んなことができる感だけが膨らんでいたかなと反省した。この構成を意識し、一度要点を再整理してみよう。
省く事とプレゼンのライブ感
「基本的には」や「先ほどあったように」など、よく言ってるなぁと。プレゼンのオーディエンスは内容の8割は聞いていないという著者の前提からすると、より表現を端的に整理していこうと思い直します。
またプレゼンのライブ感には激しく同意。自分は割に別人格を作って演じるスタジアム型のような方面のため、少人数のやり取りには弱いという点も思い返します。
相手を動かせる事と、感覚感
うまくやる事と相手を動かす事は全く別という点で、かなり根本から、自分のやっていることに疑念が湧いてきてしまった。また、つい機能面のトピックや便利さばかりを訴求しがちで、お客から見た安心感、感覚的な繋がりのようなものをその場では結果的に遠ざけていたかもしれないと…
論拠と具体例をピラミッド的な考え方で表現するという、ちょっと固い方向性の内容なのに、最後は感覚論が入ってくるところもよかったですね。正しさだけでは(むしろ正しさが前面に押し出されるほど)人は動かないのだろうなぁと。