360度評価 / 失敗しないためのポイント4つ

360度評価 は結構一般的になってきたような感じがします。少なくとも限定の1上司のみの評価というところとくらべて多様な観点からの評価という点では増えてきているのかと想像します。ただ多様性の文字が全面に出てなんとなく良さげに見える360度評価も、経験からして陥りやすい落とし穴があります。ご検討されますかたの一助となればと思い、記載してみます。

360度評価 が有効かどうかを判別するポイント

  • 当人と接点がある方からの評価かどうか
  • 具体的な改善ポイントが示されているか
  • 「気持ち」、「姿勢」ではなく「行動」に関する評価観点か。
  • 会社のビジョン、行動指針に即した観点か。

上記4つは個人的な経験からも重要と思われるものであります。ここからずれている場合、その評価活動は目的にかなわない、時間の無駄になる可能性が高いです。

当人と接点がある方からの評価かどうか

本人への評価に、本人を知らない人が評価できるのでしょうか。できたとして、それは評価でしょうか。そんな問いがあります。具体的な本人の行動を知っている、接点がある、見ている、そうした関係性のある方を評価者とするのが良いでしょう。

具体的な改善ポイントが示されているか

半期なら半期の、具体的に、どのような行動がどう変わるとよかったのかという具体性が必要です。改善する気持ちのある本人に、なんとなくな行動改善要請は逆に失礼にあたるものでしょう。具体的な行動改善、これが最も大切なポイントです。それゆえに、批評価者とは一定の接点のある評価者であることが求められるのです。

「気持ち」、「姿勢」ではなく「行動」に関する評価観点か。

「やる気が感じられない」とか「〇〇だと思っている」など、見た目で判別できない、行動として把握しづらい点を評価観点にすることは避けたほうが良いでしょう。それはあくまで見た目の印象でしかなくどう行動するかという本質からは似ているようで全然異なることです。

会社のビジョン、行動指針に即した観点か。

行動基準、理想的な改善が会社の行動指針とマッチしていることが大切です。ありものの観点評価や、自前の観点基準を作成する際には、既存の汎用的な観点基準や、作成者自身の独りよがりな理想像が反映されかねません。観点基準は会社の目指す方向とマッチしていること。この意味は、評価を考えるときには会社のビジョンから問い直す、見つめ直すことが必要になるわけです。

以上のような点から、360度評価の導入は簡単ではありません。形だけ行ってみても、本質的にズレていてはせっかくの努力や時間も水泡に帰す可能性が大です。逆に、上記のポイントを押さえてさえいれば、概ね、その方向を誤ることはないように思います。これは評価というものが、経営側だけでなく批評価者の納得感を必要とすること、つまり説明責任にもつながる作業だからです。

以上、自分の経験から記載いたしましたが、少しでもお役に立てれば嬉しく思います。

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